「WEBサイト運営」の仕事って、どんなものか知っていますか?
WEBサイト運営の定義は幅広いので確定的なことは言えないのですが、大まかに言うと
「WEBサイトを見守り、成長させる仕事」
だと僕は思っています。
つまり、担当するWEBサイトが円滑に運用できるようにあらゆる面でサポートする仕事ですね。
今回は、WEBサイト運営という肩書きの人たちはどんな仕事をしているのかをご紹介していきたいと思います。
WEBサイト運営の仕事内容について
「WEBサイト」と一言で言っても、その種類は様々です。
商品を販売するECサイトをはじめ、ニュースなどのコンテンツを配信するポータルサイト、動画配信サイト、求人サイトetc…。
これらのWEBサイトには、サービスの内容を考えたりコンテンツを更新する人、メルマガを配信する人、顧客を管理する人など、色々な人が関わっています。
ざっくり言ってしまうと、サイト運用に関わる仕事すべてがWEBサイト運用における業務なんですね。
もちろん、登録する商品の値段を間違えたり、コンテンツのリンク先を間違えるとサイト自体の信頼を落とすことにもなりかねません。
そういった意味では、「ミスなく確実に業務をこなす」ことがこの仕事には求められます。
以下では、WEBサイト運営の主な仕事内容についてご紹介していきます。
サイト更新
新商品の登録、価格変更、新着情報の更新などを行います。
WEBサイトは日々新しい情報を発信しているので、更新は日々のルーチンワークになります。
更新業務は各サイト(企業)でルールが定められていると思うので、作業自体はそこまで難しいものではありません。
上述しましたが、商品の値段や求人サイトの給与額などを間違うとえらいことになります。
実際、僕も一度全く違う内容のメルマガを数百人規模の会員へ送ってしまい、おしっこが20リットル位漏れるほど怒られました。
顧客管理・サポート
WEBサイトを利用するユーザーの管理、窓口としての問い合わせの対応、クレーム対応などを行います。
直接顧客とやりとりをすることになるので、ある程度臨機応変に対応する能力が必要になります。
問い合わせ内容は主に
① サイトの使い方(会員登録、退会の方法)
② 返品依頼(ECサイトの場合)
③ 他社からの営業(サービスの提携や代理店契約)
④ クレーム
となります。
① ~③に関しては特に難しくありません。大体同じような問い合わせが多いのでテンプレのようなものがありますが、やっかいなのがクレーム。
内容によっては作業時間がごっそり削られるばかりか、こちら側ではどうしようもない言いがかりに近いクレームは心身共に疲弊します。
ユーザーからの問い合わせは頻繁に来るものではないので、問い合わせ用のアドレスにメールが来ていると心がドキッとします。
マーケティング
企業によってはサイト運営と一緒にSEO、リスティングなどのマーケティング関連の業務も行います。
こちらの業務はグーグルアナリティクスを使ったデータ分析やキーワード選定など、専門的な知識が必要になります。
企画
上述したマーケティングと似たものがありますが、サイト内の新コンテンツやイベント等を考える場合もあります。
自分が考えた企画が通ると、出来るビジネスマンになったような気持ちになります(給料が上がるとは限らない)。
デザイン
企業によっては、簡単なバナー作成やWEBサイトのデザインも行うことがあります。
正直、デザインができて運営業務もできればある程度の企業でも働けると思います。
これまで経験したサイトについて
上記では、WEBサイト運営の主な仕事内容について記載しました。
企業によっては「更新・管理」「マーケティング」「デザイン」と部署が分かれることもありますが、今後サイト運営の求人に応募しようと考えている方は募集要項をしっかりと確認しておくことをおすすめします。
僕が初めてWEBサイト運営の仕事に就いたのは2010年。
「WEBデザイナーってなんだかおもしろそう」という割と軽い気持ちで未経験OKの企業に応募しました。
以下では、僕がこれまで経験したサイトに関してご紹介したいと思います。
※あまり詳しい内容を書くとGoogleに怒られるので、ぼんやりと書いておきたいと思います。
オトナのサイト
経験:2年6ヶ月
業務内容:動画コンテンツ更新、会員管理、イベントバナー作成、ちょっとしたマーケティング[/st-cmemo]
営業と飲食店の接客ぐらいしかない完全未経験の僕を雇ってくれた神様のような企業。
表向きではECサイトを運営していましたが、実はそっち系のサイトも運用していたようで、「そっちなら採用するよ」ということで働くことになりました。
ものすごく詳しい内容を書きたいのですが、まぁざっくり言うと有料の動画サイトです。
新作の紹介(レビュー記事)やお得なイベントをやる時のバナー作成などが主な業務でした。
部署は僕を含めて5人。
全員がシステム以外の業務を一通りこなしている感じで、「定時?何それ?」状態で毎日終電まで働いていました。
働いている人は基本的に大人しくて良い人が多かったですが、なかなか大手の有料サイトには勝てず、売り上げは乏しいものでした。
2010年~2011年頃はまだまだガラケーのユーザーも多かったので、新しいページを作る時はPC、スマホ、ガラケー用に作成する必要があり、この作業がなかなか大変でした。
ケータイ会社によって微妙にHTMLの書き方が違っていて、ものすごく勉強したのを覚えています。
とはいえ業種的に「いつまでも長く続けるわけにはいかない」と感じ、2年6ヶ月で退職。
その数年後、残念ながらその企業のWEBに関する部署は全員解雇、運営自体を別企業へアウトソーシングしてしまったようです。
飲食のECサイト
経験:6ヶ月
業務内容:受発注業務、お問い合わせ対応、商品の梱包・発送[/st-cmemo]
アジア系料理のレストランを運営している会社のEC部隊に入社。
部署と言っても上長と僕の二人だけ。
自社と大手ショッピングモールサイトに出店しているサイトからの受注、発注が主な業務。
ちょっとしたバナー作成もやっていました。
よくECサイト運営の求人に「〇〇ショッピングモールでの業務経験」のような条件がありますが、大手ショッピングモールサイトには専門の管理画面があるので、まずは使用方法をしっかり覚える必要があります。
また、掲載する商品の料金設定を間違えると大変なことになるので、より慎重に作業を進める必要があります。
こちらのECサイトの売り上げはあまり伸びていませんでしたし、ECサイトは結構クレームが多かった印象です。
「商品が指定した時間に来ない」「頼んでいたものと違う商品が来た」などはこちらに非があるので誠心誠意対応するのですが、
「誠意を見せろ」
「責任者を出せ」
「直接文句が言いたいからお前らの住所を教えろ」
などと言ってくるモンスタークレーマーもちょいちょいいます。
「臨機応変」という言葉は誰が考えた便利な言葉なんだと感じるほど、この言葉が似合うのはやはりクレーム対応ですね。
クレーム対応は慣れるものではありませんが、中には本当にこちらのことを思って意見してくれる方もいるので見極めは必要です。
また別記事で書きますが、ここの職場の上長がかなりのくせ者で、社長とケンカしては僕に八つ当たりしてくるので普通に鬱になりかけました。
結局このサイトは半年で閉店。
上長は社長とケンカ別れ同然で退職。
僕には店舗の社員として打診が来ましたが、接客は営業の次にやりたくない仕事なのでそのまま辞めました。
高収入求人サイト
経験:2年6ヶ月
業務内容: 求人広告作成、ユーザー対応、サイト更新、メルマガ配信、企画立案、マーケティング[/st-cmemo]
「高収入求人サイト」…。すみません、また詳しく書けない業種ですw
この業種は詳しく書いちゃうと特定されかねないので、業務内容だけ書いていきます。
【求人広告作成】
営業さんが取ってきた店舗の求人広告を作成します。
画像の作成依頼をデザイナーへ、給与や待遇、お店の魅力などをこちらで作成。
画像とテキストが入った求人ページを営業に渡し、顧客OKが出れば掲載という流れです。
【サイト更新】
サイト内コンテンツの更新業務。ポータルサイトだったので、契約が終了する予定の案件のチェック、新たに掲載される案件の登録など内容は多岐に渡ります。
万が一更新を忘れて求人情報が掲載されていないなどの状態になると、大きなトラブルになります。
【ユーザー対応】
ユーザーからの問い合わせ対応です。求人サイトってどこもそうだと勝手に思っているのですが、「掲載されていた情報と違う」などの問い合わせが結構多いです。
この場合は顧客に事実確認を行い、必要であれば掲載情報の変更及びユーザーへの謝罪をします。
ただ、業界的に少し曖昧な表現などもあるので、そういった点をユーザーへ丁寧に説明してあげるのも大切な仕事です。
【メルマガ配信】
新規掲載店舗の情報、サイト内企画のお知らせ、GWや年末年始の対応のお知らせなどをメルマガで一斉に配信します。
メルマガの文章を考えたりするのは結構面白いです。後、開封率なども分かるシステムもあるのでそれでアクティブユーザーのチェックなどもします。
【企画立案】
ただ求人情報を載せるだけでは、競合サイトには勝てません。
なので、定期的に企画を打って新規ユーザーの獲得及び自社サイトからの応募を促します。
こういった企画を専門とした部署も企業によってはありますが、この企業では企画立案→サイトへの実装(デザイナー、プログラマーへの指示含む)までを運営の部署がやっていました。
【マーケティング】
これはほぼSEOですね。さすがに運営部署でSEO対策まではできなかったので、外注業者に任せていました。いわば外注業者との窓口の役割ですね。
WEBサイト運営の仕事は楽じゃない
ここまで読んでもらった方は、WEBサイト運営の業務が多岐に渡ることが分かってもらえたと思います。
「サイトの更新するだけなんて楽じゃん」
と良く言われますが、そういう輩には
「客と喋ってるだけで給料もらえるなんて楽な仕事ですね^^」
「お客さんが『この色嫌いだから変えて』って言ってるからバナーの色変更して。色変えるだけなんだから2~3分でできるでしょ?とりまカッコいい感じでヨロシクwお客さんからOK出るまで帰らないでねww」
「ちょっとうちのサイト不具合出すぎだわ~(チラッ)他のサイトじゃこんなにエラー出ないのに(チラチラッ)」
などと言ってみましょう。多分ボコボコにされると思います。
今はWEBサイト制作会社のライターとして働いていますが、サイト運営の経験はあらゆる場面で活かせています。
次回の記事では、「WEBサイト運営に必要なスキル」についてご紹介していきたいと思います。
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