映画を見ていて、特に意識していなくても心に残るセリフってありませんか?
1890年代から始まった映画の歴史。
これまで何万本という作品が世に送り出されてきました。
僕は映画鑑賞が趣味で、年に30~40本ぐらいは見ています。
以下では、僕がこれまで見た映画の中で個人的に心に残ったセリフを軽い解説付きでご紹介していきたいと思います。
割と有名どころのものばかりなので、聞いたことがあるというセリフも多いと思います。
「心に残ったセリフ」の基準と注意事項
今回ご紹介するのは、名言ではなく「心に残ったセリフ」です。
「それよりもこっちの方が有名だよ」「それは別に心に残ってないなぁ」といった感想を言われても、個人的に思ったことなのでそういう気持ちは胸にしまっておいていただけると助かります…m(_ _)m
後、作品紹介ではネタバレを結構盛り込んでいるので、記事を読む際はそちらもご了承ください。
それでは行ってみましょう!
黙れ小僧!(もののけ姫)
日本人の99.9%が知っているであろう(多分)もののけ姫。
この「黙れ小僧!」は主人公のアシタカがモロから言われたセリフです。
アシタカは「サンは人間だから人間の世界に帰すべきだ」と主張しますが、サンの過去や森、人を取り巻く複雑さを知らないことへの怒り、そして何よりも身勝手な主張にモロは感情を爆発させるのです。
声優の美輪明宏さんの迫真の演技も相まって、当時小学生の僕にはかなり衝撃的に映りました。
なお、このセリフは長らくネットスラングでも使用されていました。
AAも今では懐かしいですね。
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ノ从リ 丶ムニム/ ノノ ノノ|
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< 黙れ小僧!!! >
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現在ではほとんど見ることもなくなりましたが、Twitterなどで年下のクソガキに煽られた時はぜひ使ってみてください。
もっと馬鹿にされると思います。
行き先は言わない。その方が楽しい。(ライフ・イズ・ビューティフル)
「ライフ・イズ・ビューティフル」は、第二次世界大戦下のユダヤ人迫害を、ユダヤ人視点から描かれたイタリア映画です。
主人公であるユダヤ系イタリア人のグイドは、第二次世界大戦前夜に北イタリアの田舎町へやってきます。
そこで知り合った小学生の教師(名前忘れました)と駆け落ちし、ジョズエという子供をもうけます。
その後第二次世界大戦がはじまり、グイド一家は突然強制収容所への収監命令が下ります。
強制収容所へ行く際、グイドが息子のジョズエに行った一言が
「行き先は言わない。その方が楽しい。」
です。
主人公のグイドは常に陽気で明るく、強制収容所での辛い生活にも息子ジョズエに
「これはゲームだ」
とおどけたように振舞います。
ポジティブに生きるグイドとジョズエとのやりとり、そして当時のユダヤ人がどのような扱いを受けたのかを改めて認識させられる作品です。
タイトルは「ライフ・イズ・ビューティフル」ですが、物語の背景は決して明るいものではありません。
この作品は「面白い」の一言ではとても表せるものではないのですが、家族を愛する男の生き様には心を惹かれました。
全ての人間は2つに分けられる…。スウィングする者とスウィングしない者だ。(スウィングガールズ)
東北の片田舎に住む女子高生がジャズバンドを結成し、紆余曲折を経てまっすぐに突き進む青春映画。
主人公の上野樹里が所属する高校の野球部の先輩が物語終盤に言い放つセリフ、それが
「全ての人間は2つに分けられる…。スウィングする者とスウィングしない者だ。」
です。
そもそもこの先輩は必死に練習に励む真面目な野球部員であり、はじめは
「全ての人間は2種類に分けられるって知ってるか?やり遂げる者と諦める者だ。おまえはどっちだ?」
※多分東北訛りで言っていたと思いますが、正確には忘れちゃいました…。
と言っています。
それが、夏の予選に敗退してからチャラチャラ遊び周り、ジャズバンドの練習に励む主人公たちの前に現れます。
その時のセリフは
「全ての人間は2種類に分けられる。楽しく生きるやつとそうじゃないやつだ。」
です。
主人公たちの演奏を目の当たりにして、自分の考えが変わったようです。
こういった脇役の変化が楽しめるのも、この作品の楽しいところです。
監督の矢口史靖さんは「ウォーターボーイズ」「ハッピーフライト」「サバイバルファミリー」などの作品も手掛けているので、これらの作品が好きな方には楽しめると思います。
祖国のため、我々は最後の一兵になろうとも、この島で生き延びることが義務である。(硫黄島からの手紙)
嵐の二宮和也が主演の「硫黄島からの手紙」。
このセリフは、硫黄島の戦いにおける日本軍守備隊の最高指揮官「栗林中将」のものです。
家族のためではなく「祖国のため」。戦争を知らない世代にはなかなか理解できない価値観ですよね。
栗林中将役である渡辺謙さんの迫真の演技、思わず物語に引き込まれるものがあります。
監督はご存知クリント・イーストウッド。
ちなみに、アメリカ側の視点から描いた「父親たちの星条旗」もありますが、個人的にはこっちの方が好きです。
希望はいいものだよ。多分最高のものだ。いいものは決して滅びない。(ショーシャンクの空に)
Twitterにも頻繁に現れる「ハイパーポジティブ人間」も大好きなこの作品。
「希望はいいものだよ。多分最高のものだ。いいものは決して滅びない。」
これは声に出して言っているセリフではなく、物語終盤にレッド(モーガン・フリーマン)が書いた手紙の中に出てくる文章です。
物語序盤に、
「刑務所の中にいようが、自分の中にある希望は奪うことができない」
という主人公アンディに対し、
「刑務所に希望なんてありゃしないのさ。」
と言い返すレッド。
そんな彼が最後にこんなことを言うのだから、感動しないわけがありません。
不朽の名作「ショーシャンクの空に」。
見て損はない作品です。
私は12歳の時に持った友人に勝る友人を、その後持ったことがない。(スタンド・バイ・ミー)
「人生で2度見る映画」と言われるスタンド・バイ・ミー。
これは、年を取ってから見ると見方が変わることからこう言われています。
オレゴン州に住む4人の少年たちが「町はずれに放置されている死体を探しに行く」という何とも奇妙な物語ですが、死体を見つけることで自分たちがヒーローになれるという発想が子供らしいですね。
基本的に子供しか出てこない作品なので、子供ならではのバカげたやり取りや妄想なんかも突っ込み無しに進んでいきます。
子供が見ると「ワクワクしながら冒険する」楽しさが味わえ、大人が見ると「子供のころのどこか懐かしい感情」が湧き出てきます。
もちろん楽しいばかりではなく、この4人は一人ひとりに悩みや辛い思いを持っています。
そんな気持ちを胸に秘めつつも、死体を探しに行く4人の冒険を見守ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、
「私は12歳の時に持った友人に勝る友人を、その後持ったことがない。」
というセリフは、終盤に大人になった主人公ゴードンがPCに打ち込んでいるもの。
その後、ゴードンが自分の子供たちと一緒に出かけるシーンを背景にベン・E・キングの「スタンドバイミー」が流れるのですが、この瞬間が本当に鳥肌モノです。
大人になったら心から笑い合える友人を作るのが難しいと思います。だからこそ、皆この作品を見て懐かしい気持ちに浸るのではないでしょうか。
何言ってんだよドク。良いものはみんな日本製。(バックトゥザフューチャー)
僕が人生の中で一番好きな映画、それが「バックトゥザフューチャー」です。
まだ見ていないという方、人生の8割ぐらい損していると思います。急いで見てください。
最高の映画です。
上記のセリフは、1955年のドクが
「安物を使うからだ、ほら、メイドインジャパンと書いてある」
と言ったのに対し、未来から来たマーティが
「何言ってんだよドク。良いものはみんな日本製。」
と返したシーンのものです。
1955年当時の日本は、まだ「安かろう、悪かろう」の典型のように思われていた背景があって、このようなセリフが出てきたのでしょう。
日本人としては少々複雑ですが…。
対して1980年代の日本製品は「高品質」というイメージが浸透していたので、このようなやり取りになったと思われます。
ま、この記事は「名言や格言」ではなく、「心に残ったセリフ」という体でやっているので、当時の純粋な少年の心を汲み取ってやってください…。
ちなみに、この会話が聞けるのは「PART3」ですが、ぜひPART1から見てほしいと思っています。
徹夜はするな。睡眠不足はいい仕事の敵だ。それに、美容にも良くねえ。(紅の豚)
「飛べない豚はただの豚だ」でおなじみ、世界一カッコいい豚がヒロインの一人「フィオ」を気遣う時に発言したのがこのセリフ。
このセリフ、今の現代社会に深く突き刺さる一言じゃないですか?
過労による自殺も目立つ昨今、こういう上司がいてくれれば本当にいいですよね。
豚のくせにこれだけカッコいい主人公、なかなかいないでしょう。
初めて見た時、正直ストーリーはそこまで分からなかったのですが、「なんかカッコいい」と思った心に残るセリフです。
人生は何の理由もなく辛いときもあるわ。(タイタンズを忘れない)
まだまだ人種差別があった1971年のアメリカ。「タイタンズを忘れない」は、実際にある高校で起きた出来事を参考にして作られた「ほぼ実話」の映画です。
教育革命によってヴァージニア州に生まれた白人と黒人混同の高校フットボールチームが、お互いにいがみ合いながらも様々な奇跡を起こしていく青春ドラマかつ色々なことを考えさせられるこの作品。
見出しのセリフは、T.C.ウィリアムズ高校のハーマン・ブーンコーチが奥さんに言われたセリフです。
白人の選手や黒人の選手、そしてチームを取り巻く人物のストーリーもしっかりと楽しめる「タイタンズを忘れない」。
正直ストーリーを忘れかけてしまって薄い情報しか書けていないのが申し訳ないのですが、間違いなくおすすめの作品です。
雨が降っている時に傘を忘れる馬鹿がどこにいる。(となりのトトロ)
皆大好き「となりのトトロ」。
皆さんはどのシーンが好きですか?
・メイが初めてトトロに出会うシーン
・「夢だけど夢じゃなかった」のシーン
・サツキがトトロに傘を渡すシーン
など、色々あると思います。
その中でも僕が好きなのが、サツキに傘を貸したカンタがお母さんに怒られるシーンです。
雨が降った時に傘もささず帰り、母親から問い詰められているっぽいカンタ。
「だから、忘れたの!」
照れくさいのかサツキに傘を貸したことを言わずに「忘れた」と言うカンタ。
すかさず母親に
「雨が降ってる時に、傘を忘れる馬鹿がどこにいるの!」
と殴られてしまいます。
その後サツキが傘を返しにきたことで誤解は解けますが、年頃の男の子の素直になれないところがすごく印象に残っています。
カンタが傘を渡す時の「ん…ん!」というシーン、好きな子にちゃんと話せない感じがたまらないですね。
まとめ
映画で心に残ったセリフやシーン、皆さんもあるのではないでしょうか?
ちなみに、上記で上げた作品はどれも有名なものばかりですが、まだ見ていない作品があるという場合はぜひ見てみてください。
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