突然ですが、皆さんは「育成ゲーム」と聞くと何を思い浮かべますか?
たまごっち?パワプロ?頑張れ森川君2号?
いやいや、育成ゲームと言えば「ワンダープロジェクトJ」でしょうが!
ワンダープロジェクトJとは?
10流大学出身の僕にはなかなか説明ができないため、今回もWikipediaから引用する。
『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』(ワンダープロジェクトジェイ きかいのしょうねんピーノ)は、1994年12月9日、エニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン用育成シミュレーションゲーム。音楽は森彰彦が手がけている。
2年後に続編の『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』が発表された。本作と併せて「ワンダープロジェクトJシリーズ」と呼ばれている。
「ワンダープロジェクトJ」は、今から24年前に発売されたゲーム。当時FF6や聖剣伝説2などのビッグタイトルが流行っていた中、僕はこのゲームでピーノをスパルタ教育していた。
ワールドネバーランドと言い、僕はちょっと天邪鬼の気があるようだ。
しかし、ワンダープロジェクトjはエニックスから発売されたソフトで、CMも結構やっていたので知っている人も多いのではないだろうか。
当時のCMがこちら↓↓
このワクワクさせるCMの演出、実に興味深い(ガリレオの福山雅治風)。
当時あまり浸透していなかった育成シミュレーションゲームにおいて、個人的にかなり可能性を感じたのがこの「ワンダープロジェクトJ」。
若干8歳の小学生には少々難しかったが、ストーリーを進める度に成長するピーノや協力者が増える展開は面白かった。
ちなみにこの前23歳の新人社員に
「え、スクウェアとエニックスって別の会社だったんですか?」
と言われて鼻水を盛大に吹いた。
全然違うわ!
ゲームのあらすじ
物語が始まる50年前、戦争で荒廃してしまったコルロ島では、復興のために人間に変わる労働力「ギジン」を開発された。
ギジンが作られたことによってコルロ島は復興するが、人間は自分たちよりも能力の優れたギジンを疎ましく思い、やがて迫害を始める。
ギジンの開発者であるジェペット博士は人間とギジンの橋渡し役として「ピーノ」を作り上げるが、その直後無実の罪で捕まってしまう。
ジェペット博士を救出するため、プレイヤーはティンカーと呼ばれるインターフェイスロボットとともに謎の「回路J」を起動させることになる。
若干ネタバレとなってしまうが、この「回路J」の発動条件は様々な経験を通して得られる「自然を愛する心」「スポーツを愛する心」「冒険を愛する心」「時として戦う心」「他人を楽しませる心」「勇気の心」「他人を愛する心」を芽生えさせること。
この回路Jは発動したギジンの願いを何でも叶えることができる。この物語の主人公「ピーノ」の願いは「人間になること」。
ピーノと一緒にいろいろな経験を積み、回路Jを発動させてジェペット博士を救おう。
思わず感動するグラフィック
このゲームを語る上で外せないのは、やはり圧巻のグラフィックだろう。
ドット絵ながらも細かく描かれる街の景観や風景は、これだけでも買う価値があると個人的には思う。
「昔のゲームは画面がギザギザで見にくいよw」とほざく現代の若者の顔面に渾身の右ストレートをお見舞いするとともに、ドット絵でしか表現出来ない素晴らしい風景を見せてやりたい。
分かりやすい一本道のストーリー
「ワンダープロジェクトJ」はストーリーが一本道になっているため、どこに行けば良いか分からなくなるということがない。
全10章のうち1章ずつ目標が設定されており、クリアを目指してピーノを育てていく。
サブイベントなどに気を取られることもなくメインストーリーだけに集中できるので、あまりゲームをやったことの無い人も楽しめると思う。
程良い難易度
ゲームをクリアするだけならそこまで難しくなく、程良い難易度で楽しめるのもこのゲームの魅力の1つ。
章ごとにピーノが解決しなければならない課題があるので、それに向けてピーノを育成して行こう。
ゲームはティンカーと呼ばれる妖精のロボットを操作し、ピーノへあらゆる指示を出して物事を覚えさせる。
ボールや本、木の棒など、あらゆるものの対してどう使うのかが正解なのか、「○」「×︎」の判定で教えて行くので分かりやすい。
また、ピーノにはパラメーターがあり、育て方によって性格が変化していく。例えばスポーツをやりまくっていると活発な少年に、ストレスを溜めすぎると粗暴な性格になってしまう。
「×︎」指示を出す際、ボタンを二回押すとハンマーでピーノの頭を叩けるのだが、あんまり叩きすぎるとストレスが溜まって全然言うことを聞かなるので注意が必要だ。
その他、初心者にありがちなミスとしては運動能力が発達していない内に家を出てすぐのところにある井戸へ立たせ、バランスを崩してピーノを壊してしまうこと。
初プレイ時はピーノがどんな行動をとるか分からないので、失敗を積み重ねて学んでいって欲しいと思う。
あと、何も指示を出さずに放っておくと勝手に走り出したりするので、休憩する時はメニュー画面を開いておくことをオススメする。
家の外で飼っているニワトリとか犬も丸飲みしてしまうため、プレイ中はあまり目を離さない方がいい。
分からないことは46号に聞け!
物語を進めるごとに、ピーノに覚えさせることも多くなっていく。
特に新しい章が始まったばかりの時は、イベントを見ても何をしたら良いのか分からず途方に暮れてしまうことだろう。
だが安心してほしい。コルロ島には「46号」という割と物知りなギジンがいるため、進め方に迷えば46号に教えを乞うと良い。
モヒカンでしゃくれという明らかなモブキャラの出で立ちではあるが、攻略のヒントをしっかり教えてくれる重要な存在だ。
引き込まれる世界観
上述したグラフィックのキレイさと相まって、まるでアニメの中に引き込まれるかのような感覚でゲームを進められるのも「ワンダープロジェクトJ」の魅力の一つ。
特に登場するキャラクターには一人ひとり物語があるので、それぞれの人物(ギジン)の背景も楽しみながらプレイしてみてほしい。
僕の回路Jは未だに起動しない
章を重ねるごとにピーノには様々な心が芽生えていき、最終的に回路Jを起動させると願いを叶えることができる。
しかし、現代社会においてこのゲームに出てくる心を全て芽生えさせている人間はかなり少ないように思う。
特に僕は「時として戦う心」「他人を楽しませる心」「勇気の心」「他人を愛する心」がないため、31年間ずっと回路Jが起動していないままということになる。
健気な少年が一生懸命ジェペット博士を救うために頑張っているのに、僕はと言えばツイッターで炎上している素人のいく末を追いかける日々。
人としての心を取り戻すため、もう一度このゲームでピーノと旅をしたいと思う。
大切なことを言い忘れていたが、このゲームは割とデータが消えやすい。
ソフトを乱暴に扱ったりプレイ中にカセットを動かしてバグらせると高確率でデータが消えるのでご注意を。
なお、「ワンダープロジェクトJ」はWiiのダウンロード版などにも出ていないので、プレイするにはスーパーファミコンが必要になる。
Amazonやメルカリだと格安で売られていることもあるので、死ぬまでに一度はやってみてほしい。
各章をクリアするごとにピーノが
「心がピンピーン♪」
というセリフを言うので、あなたも一緒に言って心を芽生えさせよう。
「ピンピン」は決して下ネタではない、心を芽生えさせるために使う言葉なのだ。
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